中国のSNS、Weibo から「ソニーの中国微博アカウントが停止」という記事を翻訳してご紹介。
ソニーの中国微博アカウントが停止
微博CEO「10月12日に公開されたブログ記事は違法」
引用元: https://m.weibo.cn/1887344341/4854593639681546
問題となった投稿
中国人のコメント
永久凍結をおすすめする
いいね!344
2ヶ月!これが中国のスピード!
いいね!286
PS5が全部売れてから停止した、とても”速い”
いいね!162
毎年くだらないことを言う、外国に媚びる中国鬼子は本物の日本鬼子よりもクソだ
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7月7日のは故意かどうかわからないが、10月12日のは絶対に故意だ
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2021年7月7日の件についてはこちらをhttps://www.itmedia.co.jp/news/articles/2107/06/news073.html
中国人が怒っている理由
日本人にとっては何がどうなっているのかよくわからないので、詳しく見てみましょう。
この投稿には毛沢東の詩が引用されていました。
風雨送春歸
飛雪迎春到
已是懸崖百丈冰
猶有花枝俏俏也不爭春
只把春來報
待到山花爛漫時
她在叢中笑【日本語訳】
雨風が過ぎ行く春を見送り
吹雪は春の到来を迎える
崖から百丈の氷柱が生える厳しい時期だが
それでも梅の花は美しく咲いている美しくとも春を争うことはせず
卜算子・詠梅, 毛沢東, 阿Q管理人訳
ただ春の訪れを告げる
山いっぱいに花が咲き誇る時を待ち
彼女は花の茂みの中で笑う
詩の意味
この詩の意味について、日本語で詳しく説明している方がいらっしゃいました。
この詩は毛沢東の大躍進政策が失敗し、首席の座を降りた1959年の2年後の1961年に作られています。
1961年当時の状況を考えると、詩の前半は混乱していた頃の中国を、後半は社会主義国家が誕生して引退した無私無欲な毛沢東を詠んでいるように見えます。
しかしその後に彼が起こした文化大革命を知っている現代の我々にとっては、どのように見えるでしょうか。
詩の前半が毛沢東が孤立している様子を、詩の後半はこれから起こす文化大革命のことを詠んでいるように見えてしまいます。
物事は立場や見方を変えるだけでこんなにも変わって見えます。
いずれにせよ、花々の中で笑う「彼女」は毛沢東自身であると考えられます。
日本人に見えるものと中国人に見えるもの
では、ソニーの投稿はどうでしょうか。
私たち日本人にとっては、ただの花の中で笑うかわいいワンちゃんの写真です。
しかし中国人の視点で見ると、まったく別の意味が生まれてしまいます。
当ブログでも何度か補足説明してきたように、中国では「犬(够)」に人を罵倒する意味合いがあります。
つまり、この詩の内容を踏まえると、花の中で笑う彼女=毛沢東=犬=「SONYは毛主席を馬鹿にしている!!!」となってしまうわけです。
もちろんSONYの中の人はそんなことは1mmも考えていなかったと思います。
しかし、外国の我々からすれば理不尽とも言えるようなことがよく起きるのが中国です。
このような行き違いが起こらないように中国の文化を理解することも大切です。
けれど個人的にはこんなリスクのある国でビジネスなんかしない方がいいと思います。
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